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家庭血圧の正しい測り方|いつ・何回測る?高血圧の目安

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2026年7月05日

家庭血圧の正しい測り方|いつ・何回測る?高血圧の目安

健康診断で血圧を指摘された、家に血圧計はあるけれど測り方が自己流になっている——そんな方は多いのではないでしょうか。

実は、診察室で測る血圧よりも、ご自宅で測る「家庭血圧」のほうが、その人の本当の血圧の状態をよく表すと考えられており、高血圧の診断や治療方針の判断で重視されています。正しく測り、記録することは、ご自身の健康を守る第一歩です。

この記事では、そもそも血圧とは何か、家庭血圧が大切な理由、正しい測り方、測定値の目安、高血圧を放置するリスク、そして血圧を下げる生活習慣まで、できるだけくわしく解説します。

そもそも血圧とは

血圧とは、心臓から送り出された血液が血管の壁を押す圧力のことです。血圧を測ると、上と下の2つの数字が出ますが、これにはそれぞれ意味があります。

  • 収縮期血圧(上の数字・最高血圧):心臓が縮んで血液を送り出すときの圧力です。
  • 拡張期血圧(下の数字・最低血圧):心臓が広がって血液をためているときの圧力です。

この2つの数字のどちらか、または両方が高い状態が続くのが「高血圧」です。血圧は一日の中でも、活動・睡眠・気温・緊張などによって常に変動しており、一度の測定だけでは本当の状態がわかりにくいという特徴があります。だからこそ、毎日の家庭での測定が役立ちます。

高血圧には種類がある

高血圧は、大きく2つに分けられます。

本態性高血圧 はっきりした原因が一つに特定できない高血圧で、日本人の高血圧の大部分を占めます。遺伝的な体質に加え、塩分のとりすぎ・肥満・運動不足・飲酒・喫煙・ストレスなどの生活習慣が関わって起こると考えられています。

二次性高血圧 腎臓やホルモンの病気など、別の原因がはっきりしている高血圧です。原因となる病気を治療することで、血圧が改善することがあります。若くして高血圧になった場合や、急に血圧が高くなった場合などには、この可能性も考えて検査を行うことがあります。

どちらのタイプかによって対応が異なるため、医療機関での評価が大切です。

なぜ家庭血圧が大切なのか

血圧は測る場所や状況によっても変動します。とくに診察室では、緊張のために普段より高く出てしまうことがあります。これを「白衣高血圧」といいます。

反対に、診察室では正常なのに、家庭や職場では高くなっている「仮面高血圧」というタイプもあります。これは診察室の測定だけでは見逃されやすく、気づかないうちに血管に負担がかかっている可能性があるため、とくに注意が必要です。

家庭血圧を毎日測ることで、こうした見かけ上の変動に惑わされず、普段の本当の血圧を把握できます。そのため、医師が治療の必要性や薬の効果を判断するうえで、診察室で一度だけ測る血圧よりも重要な情報になります。実際、高血圧の診療では、家庭血圧を優先して判断することがすすめられています。

家庭血圧の正しい測り方

正確な値を得るために、測り方にはいくつかのポイントがあります。

いつ測るか

朝と夜(就寝前)の1日2回が基本です。

:起床後1時間以内に、トイレを済ませてから、朝食前・薬を飲む前に測ります。朝は血圧が上がりやすい時間帯で、この時間の血圧(早朝高血圧)は脳卒中などのリスクと関わるため、とくに大切です。

:就寝前の落ち着いたタイミングで測ります。入浴や飲酒の直後は避けましょう。

毎日同じタイミングで測り、続けて記録することが大切です。

測る前に避けたいこと

正確に測るために、直前の次の行動は避けましょう。これらの後は血圧が変動しやすいためです。

  • 喫煙、コーヒーなどカフェインの摂取
  • 運動や入浴の直後
  • 食事やアルコールの直後
  • トイレを我慢している状態
  • 慌てて動いた直後

これらの後は、5分ほど安静にしてから測定します。

どう測るか

  • 静かで適度な室温の環境で測る(寒すぎると血圧が上がります)
  • イスに座って1〜2分ほど安静にしてから測る
  • 背もたれに背中をつけ、足を組まずに、両足を床につけて座る
  • 測定中は会話をしない、力を入れない
  • 腕に巻くカフ(帯)の位置を、心臓と同じ高さに合わせる
  • 服はまくり上げて締めつけず、薄手なら上からでも可

姿勢が悪かったり、カフの位置が心臓より低かったりすると、正しい値が出にくくなります。

どの血圧計を選べばよいか

血圧計には、上腕で測るタイプ(上腕式)と、手首で測るタイプ(手首式)があります。手首式は手軽ですが、測定時の手首の位置によって誤差が出やすいため、正確さを重視するなら上腕式がすすめられます。

カフ(帯)のサイズが腕に合っていることも大切です。腕の太さに合わないカフを使うと、正しく測れないことがあります。購入時には、医療機関や薬局で相談するとよいでしょう。

何回測るか

1回の機会に1〜2回測ります。2回測った場合は、両方の値を記録しておきましょう。1日だけの値で判断せず、毎日続けて、1週間ほどの平均で傾向を見ることが大切です。たまたま高い・低い値が出ることはあるため、「点」ではなく「線」で見ることがポイントです。

左右どちらの腕で測るか

はじめて測るときは、左右両方の腕で測ってみましょう。左右で差があることがあり、その場合は、値の高いほうの腕で続けて測るのが基本です。毎回同じ腕で測ると、変化を比べやすくなります。

測定値の目安

家庭血圧と診察室血圧では、高血圧と判断する基準値が少し異なります。家庭で測るほうが緊張が少ないため、基準は低めに設定されています。

家庭血圧診察室血圧
正常な範囲の目安115/75 mmHg 未満120/80 mmHg 未満
高血圧の目安135/85 mmHg 以上140/90 mmHg 以上

(数値は上が収縮期血圧「最高血圧」、下が拡張期血圧「最低血圧」です)

これらの中間にあたる値(正常より少し高い範囲)もあり、この段階から生活習慣に気をつけることが大切です。1日のうちで多少高い値が出ることはあり、1回高いだけで慌てる必要はありません。しかし、毎日続けて高めの値(家庭血圧で135/85以上)が出る場合は、一度医療機関で相談しましょう。

早朝高血圧・夜間高血圧について

血圧は一日の中で変動し、その変動のパターンも健康に関わります。

早朝高血圧は、朝起きたときに血圧が大きく上がるタイプです。朝は脳卒中や心筋梗塞が起こりやすい時間帯でもあり、この時間の血圧が高い方は注意が必要です。だからこそ、朝の測定が大切になります。

また、本来下がるはずの夜間や睡眠中に血圧が十分下がらないタイプもあり、これも体への負担が大きいとされます。家庭血圧を朝と夜に測ることで、こうした変動の傾向に気づくきっかけになります。

測定値の記録のしかた

測った血圧は、血圧手帳やノート、スマートフォンのアプリなどに記録しておきましょう。記録があると、医師が普段の状態を正確に把握でき、より適切な判断につながります。受診の際は、ぜひお持ちください。

記録するときは、日付・時間・朝か夜か・上下の血圧・脈拍をあわせてメモしておくとよいでしょう。最近は、測定値を自動で記録・グラフ化してくれる血圧計やアプリもあります。

血圧が高め・低めだったときの注意

高めだったとき

  • 1回高いだけで慌てず、まずは続けて測って傾向を見る
  • 続けて高ければ、自己判断せず受診する
  • すでに治療中の方は、自己判断で薬をやめない

低めだったとき

  • 治療中で、ふらつき・立ちくらみなどがある場合は、薬が効きすぎている可能性もあるため医師に相談する

急に強い頭痛やめまい、手足のしびれなどを伴って血圧が非常に高い場合は、緊急の対応が必要なこともあります。様子を見ずに受診を検討してください。

高血圧を放置するとどうなるのか

高血圧は自覚症状がないまま進行する「沈黙の病気」です。痛みなどがないため放置されがちですが、高い血圧が血管に負担をかけ続けると、全身にさまざまな影響が出ます。

  • :脳卒中(脳梗塞・脳出血)のリスクが高まります。
  • 心臓:心筋梗塞、狭心症、心不全、不整脈などにつながります。
  • 腎臓:腎臓の働きが低下し、慢性腎臓病が進むことがあります。
  • 血管:動脈硬化が進み、全身の血管がもろくなります。
  • :目の奥(網膜)の血管が傷み、視力に影響することがあります。

これらは命に関わる、あるいは生活の質を大きく下げる病気です。症状が出る前に血圧を把握し、早めに管理することが何より大切です。

血圧を下げるための生活習慣

血圧の管理には、薬だけでなく生活習慣の見直しが欠かせません。

減塩を心がける 塩分のとりすぎは血圧を上げる大きな要因です。1日の塩分は6g未満が目標とされます。具体的には、汁物は薄味にして飲み干さない、麺類のスープを残す、漬物・加工食品・練り物のとりすぎに注意する、しょうゆやソースは「かける」より「つける」、だしやレモン・香辛料で味にメリハリをつける、といった工夫が役立ちます。外食やコンビニ食が多い方は、栄養表示の食塩相当量を見る習慣をつけるとよいでしょう。

野菜・果物を適度にとる 野菜や果物に含まれるカリウムには、塩分(ナトリウム)を体の外に出す働きがあります。ただし、腎臓の病気がある方はカリウムの摂取に注意が必要なため、医師に相談してください。

適正体重を保つ 肥満は血圧を上げる要因です。少しの減量でも血圧の改善が期待できます。

適度な運動 ウォーキングや軽いジョギングなどの有酸素運動を、無理のない範囲で習慣にしましょう。週に数回、合計で一定の時間を目安に続けると効果的です。

節酒・禁煙 飲みすぎや喫煙は血圧や血管に悪影響を与えます。お酒は適量を守り、休肝日をつくりましょう。

十分な睡眠とストレス管理 睡眠不足やストレスも血圧を上げます。生活リズムを整え、リラックスする時間をもちましょう。

薬による治療について

生活習慣を見直しても血圧が十分に下がらない場合や、すでにリスクが高い場合には、血圧を下げる薬による治療を行うことがあります。

「薬を始めたら一生やめられないのでは」と心配される方もいますが、生活習慣の改善によって、薬の量を減らせたり、場合によっては中止できたりすることもあります。大切なのは、自己判断で薬をやめないことです。血圧が落ち着いていても、薬の効果で保たれている場合があるため、調整は必ず医師と相談しながら行いましょう。

血圧を測るときによくある間違い

正しく測っているつもりでも、次のような点で誤差が出ていることがあります。心当たりがないか確認してみましょう。

  • 測る前に安静にしていない:座ってすぐに測ると高く出やすくなります。1〜2分は落ち着いてから測りましょう。
  • 腕の位置が心臓より低い:腕を下げたまま測ると、実際より高く出ることがあります。
  • 足を組んでいる、背もたれを使っていない:姿勢の崩れも誤差の原因です。
  • 会話やスマートフォンの操作をしながら測る:測定中は安静が基本です。
  • 厚い服の上から測る、袖をきつくまくり上げている:締めつけは正しい値を妨げます。
  • 1回だけの値で判断する:たまたまの値に左右されないよう、毎日続けて平均で見ましょう。

これらを避けるだけでも、より正確な家庭血圧が得られます。

高血圧と関係の深い病気

高血圧は、ほかの生活習慣病と重なって起こることが多く、それぞれが互いに影響し合います。

糖尿病、脂質異常症(コレステロールや中性脂肪が高い状態)、肥満などは、高血圧としばしば一緒にみられます。これらが重なると、動脈硬化が進みやすくなり、脳卒中や心筋梗塞のリスクがさらに高まります。

そのため、高血圧の管理では、血圧だけでなく、血糖値やコレステロール、体重もあわせて見ていくことが大切です。健診でこれらを複数指摘された方は、まとめて相談することをおすすめします。

季節と血圧の関係

血圧は季節によっても変動します。一般に、寒い冬は血圧が上がりやすく、暖かい季節は下がりやすい傾向があります。寒さで血管が縮むためです。

とくに冬場は、暖かい部屋から寒い脱衣所・浴室・トイレへ移動したときに、血圧が急に大きく変動することがあります(ヒートショック)。これが心臓や血管に負担をかけ、思わぬ事故につながることもあります。冬は、脱衣所や浴室を暖める、急に冷たい場所に出ないなどの工夫が大切です。

家庭血圧を一年を通して測っていると、季節による変化にも気づきやすくなります。

脈拍もあわせて見てみましょう

家庭用の血圧計の多くは、血圧と同時に脈拍も表示されます。脈拍は1分間の心臓の拍動の回数で、安静時の目安はおおむね1分間に60〜100回程度です。

脈がいつもより極端に速い・遅い、リズムが乱れている(脈が飛ぶ)といったことが続く場合は、不整脈などが隠れていることもあります。血圧とあわせて脈拍も記録しておくと、こうした変化に気づきやすくなります。気になる場合は、記録を持って医師にご相談ください。

こんなときは早めに受診を

次のような場合は、自己判断で様子を見ず、早めに医療機関に相談しましょう。

  • 家庭血圧で、続けて135/85mmHg以上の高めの値が出る
  • 健診で高血圧や「要精密検査」を指摘された
  • すでに治療中で、血圧が安定しない、または下がりすぎる
  • 強い頭痛・めまい・動悸・むくみなどの症状を伴う
  • ご家族に高血圧や脳卒中・心臓病の方が多い

高血圧は、早く気づいて管理を始めるほど、将来の病気のリスクを下げられます。

血圧と上手につきあうために

高血圧は、一度きりの対応で終わるものではなく、長くつきあっていく状態です。だからこそ、無理なく続けられることが大切です。

毎日の測定も、最初は習慣にするまで少し大変かもしれませんが、歯みがきのように生活の一部になれば負担は減っていきます。記録を続けることで、ご自身の体の変化に気づきやすくなり、生活習慣を見直すきっかけにもなります。

「数値に振り回されてつらい」と感じる必要はありません。大きな傾向をつかみ、できることから少しずつ取り組んでいきましょう。気になることがあれば、いつでもご相談ください。

一度の数値で判断しないことが大切

家庭血圧でいちばん大切なのは、一度の数値に一喜一憂しないことです。血圧は、測るたびに変わるのが当たり前です。緊張した日、寒い朝、よく眠れなかった翌日などは、高めに出ることもあります。

大切なのは、毎日続けて測り、1週間〜数週間の「平均的な傾向」をつかむことです。高い日が一日あっても慌てず、低い日が続いても油断せず、全体の流れを見ていきましょう。記録を続けることで、その傾向が見えやすくなります。判断に迷うときは、記録を持って医師にご相談ください。

当院での対応について

新高円寺クリニック(東京都杉並区・新高円寺駅徒歩2分)では、高血圧・生活習慣病の診療を行っています。家庭血圧の記録をもとに、お一人おひとりの状態に合わせた管理・治療を行い、必要に応じて血液検査・心電図などで、腎臓や心臓への影響、ほかの生活習慣病がないかもあわせて確認します。

「健診で血圧を指摘された」「家庭血圧が高めで心配」「薬を飲み続けるべきか相談したい」といった方も、お気軽にご相談ください。家庭血圧の記録があれば、ぜひお持ちください。

よくある質問

Q. 白衣高血圧なら、治療しなくてよいですか? A. 診察室だけで高い白衣高血圧でも、将来的に高血圧に移行しやすいとされ、経過観察が大切です。自己判断せず、家庭血圧を記録して医師に相談しましょう。

Q. 薬を飲んでいても、家庭血圧は測ったほうがよいですか? A. はい。薬の効果を確認し、調整するためにも、毎日の測定が役立ちます。

Q. 血圧を下げるサプリメントは効果がありますか? A. サプリメントだけで高血圧を管理することはすすめられません。まずは生活習慣の見直しと、必要に応じた治療が基本です。気になる場合は医師にご相談ください。

Q. 数値が毎回バラつきますが、大丈夫でしょうか? A. 血圧はもともと変動するものです。1回ごとの値に一喜一憂せず、毎日続けて、平均的な傾向を見ることが大切です。

Q. お酒を飲むと血圧は下がると聞きましたが、本当ですか? A. 飲酒の直後は一時的に血圧が下がることがありますが、習慣的な飲みすぎはむしろ血圧を上げ、健康にも悪影響です。適量を守ることが大切です。

Q. 塩分を減らすと味気なくなります。続けるコツはありますか? A. だし・酸味(レモンや酢)・香辛料・香味野菜を活用すると、塩分を減らしても満足感が得られます。少しずつ薄味に慣れていくのもコツです。

Q. 運動はどのくらいすればよいですか? A. ウォーキングなどの有酸素運動を、無理のない範囲で習慣にしましょう。持病のある方は、始める前に医師に相談すると安心です。

まとめ

  • 家庭血圧は普段の本当の血圧を反映し、診断・治療で重視される
  • 白衣高血圧・仮面高血圧を見分けるためにも家庭での測定が大切
  • **朝(起床後・朝食前)と夜(就寝前)**の1日2回、安静にして測るのが基本
  • 血圧計は上腕式がすすめられ、カフのサイズも合わせる
  • 家庭血圧は135/85mmHg以上が高血圧の目安(診察室より低め)
  • 高血圧は脳・心臓・腎臓・血管・目に影響し、自覚症状なく進行する
  • 減塩・適正体重・運動・節酒・禁煙が生活改善の柱

血圧が気になる方は、お気軽にご相談ください。

診療科目:内科・外科・整形外科・消化器科・呼吸器科・アレルギー科・性感染症内科・往診・在宅医療 所在地:〒166-0003 東京都杉並区高円寺南2丁目11−3 麻吉ビル2F(新高円寺駅2番出口より徒歩2分) 電話:03-5377-5388 ご予約:WEB予約・LINEからも承っています

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