蜂(ハチ)に刺されたら|アナフィラキシーの危険サインと応急処置|杉並区・新高円寺駅で何でも相談しやすいクリニックなら|新高円寺クリニック

〒166-0003東京都杉並区高円寺南2丁目11−3 麻吉ビル2F

03-5377-5388

WEB予約 LINE

蜂(ハチ)に刺されたら|アナフィラキシーの危険サインと応急処置

蜂(ハチ)に刺されたら|アナフィラキシーの危険サインと応急処置|杉並区・新高円寺駅で何でも相談しやすいクリニックなら|新高円寺クリニック

2026年8月29日

屋外での活動や庭仕事、ハイキングなどで、蜂に刺される事故は珍しくありません。刺された場所が腫れて痛む程度で済むことが多い一方で、人によっては、全身に強いアレルギー反応(アナフィラキシー)が起こり、命に関わることがあります。とくに、以前に蜂で強い反応が出たことがある方は、次に刺されたときに注意が必要です。

この記事では、まず緊急の対応が必要なサインをお伝えし、続いて応急処置、蜂の毒による反応、アナフィラキシー、予防、エピペンについて、できるだけくわしく解説します。

まず確認を:すぐに救急車を呼ぶべきサイン

蜂に刺された後、数分から数十分のうちに、次のような全身の症状が現れた場合は、アナフィラキシー(全身の強いアレルギー反応)の可能性があります。命に関わることがあるため、ためらわず救急車(119番)を呼んでください。

  • 刺された場所だけでなく、全身にじんましんやかゆみが広がる
  • 唇・まぶた・顔・のどが腫れる
  • のどがつまる感じ、声がかすれる、飲み込みにくい
  • 息が苦しい、ゼーゼー・ヒューヒューする、咳が出る
  • 吐き気、嘔吐、腹痛、下痢
  • めまい、ふらつき、血の気が引く、意識がもうろうとする、倒れる

これらは、一刻を争う状態のサインです。エピペンやネフィーなどのアドレナリンの補助治療薬を持っている方は、ためらわず使用し、救急車を呼んでください。症状が急速に進むことがあるため、「様子を見よう」とせず、すぐに行動することが大切です。

蜂に刺されたときの応急処置

全身の症状がない場合でも、次のように応急処置を行い、しばらく様子を観察します。

  1. 蜂から離れ、安全な場所へ移動する:とくにスズメバチなどは、刺激すると仲間が集まって、続けて刺されることがあります。あわてず、静かにその場を離れます。
  2. 針が残っていれば取り除く:ミツバチに刺された場合、針が皮膚に残ることがあります。残っていれば、爪やカードの縁などで横に払うようにして取り除きます。毒袋を強くつまむと毒が入ることがあるため、注意します。
  3. 刺された場所を流水で洗い、冷やす:傷口を清潔にし、冷やすことで、腫れや痛みがやわらぎます。
  4. 掻かない・安静にする:掻くと悪化します。刺された後は、無理に動き回らず、しばらく安静にして、全身の症状が出ないか観察します。

観察の際は、前述の全身の症状(じんましん・顔の腫れ・息苦しさなど)が出ないか、注意して見ます。

蜂の毒による2つの反応

蜂に刺されたときの体の反応には、大きく2つあります。

局所の反応 刺された場所が、赤く腫れて痛み、かゆみが出ます。多くの人に起こる、通常の反応です。ふつうは数時間から数日で軽快します。中には、刺された周囲が大きく腫れることもあります(強い局所反応)。

全身のアレルギー反応(アナフィラキシー) 刺された場所だけでなく、全身にじんましんが出たり、顔やのどが腫れたり、息苦しさや血圧の低下が起こったりする、強いアレルギー反応です。命に関わることがあり、緊急の対応が必要です。

局所の反応だけなら、多くは自宅での手当てで様子をみられますが、全身の症状が出た場合は、緊急です。

アナフィラキシーについて詳しく

アナフィラキシーは、アレルギーの原因(この場合は蜂の毒)によって、全身に急激なアレルギー反応が起こる状態です。皮膚(じんましん・かゆみ)、粘膜(唇やのどの腫れ)、呼吸(息苦しさ・ゼーゼー)、消化器(吐き気・腹痛)、全身(血圧の低下・意識がもうろう)など、複数の場所に症状が現れます。

とくに注意したいのが、症状が急速に進むことと、いったん治まったように見えても、**数時間後に再び症状が出ること(二相性反応)**があることです。そのため、アナフィラキシーが疑われたときは、症状が軽くなっても自己判断せず、医療機関で経過をみることが大切です。

アナフィラキシーに対しては、アドレナリンという薬が重要な役割を果たします。エピペンやネフィーなどのアドレナリンの補助治療薬を持っている方は、アナフィラキシーが疑われたら、すぐに使用します。そのうえで、必ず救急車を呼び、医療機関を受診してください。

アナフィラキシーの診断の考え方(診断基準)

アナフィラキシーかどうかは、症状が、皮膚・呼吸・血圧・消化器など、複数の場所に、急速に現れているかどうかで判断します。医学的には、次の3つのうち、いずれか一つに当てはまるとき、アナフィラキシーの可能性が高いと考えます。

① 皮膚・粘膜の症状に加えて、呼吸か血圧の症状がある 急に(数分〜数時間で)、全身のじんましんやかゆみ、唇・まぶた・舌の腫れなど、皮膚や粘膜の症状が現れ、さらに、次のどちらかを伴うとき。

  • 呼吸の症状(息苦しい、ゼーゼーする、のどがつまるなど)
  • 血圧が下がる症状(血の気が引く、ぐったりする、意識がもうろうとするなど)

② アレルギーの原因に触れた後、複数の症状が急に現れる アレルギーの原因になりうるもの(蜂の毒など)に触れた後、急に、次のうち2つ以上が現れるとき。

  • 皮膚・粘膜の症状(じんましん・腫れなど)
  • 呼吸の症状
  • 血圧が下がる症状
  • 持続する消化器の症状(強い腹痛、繰り返す嘔吐など)

③ 原因に触れた後、血圧が下がる これまでにアレルギーがあると分かっているもの(過去に蜂で反応が出たなど)に触れた後、血圧が下がるとき。

これらは専門的な診断の目安ですが、一般の方に覚えておいていただきたいのは、「皮膚の症状(じんましん・腫れ)に加えて、息苦しさや、血の気が引くような症状が急に出たときは、アナフィラキシーを疑う」ということです。このような場合は、すぐに救急車を呼び、エピペンやネフィーがあれば使用してください。

なお、皮膚の症状がなくても、蜂に刺された後に、急に息苦しさや血圧の低下が起こることもあります。皮膚の症状の有無だけで判断せず、急な全身の変化に注意することが大切です。

2回目以降に刺されたときが要注意

蜂のアレルギーで、とくに知っておきたいのが、一度、蜂で全身のアレルギー反応を起こした人は、次に刺されたときに、より重い反応(アナフィラキシー)を起こしやすいということです。

はじめて刺されたときは局所の反応だけだった人でも、刺されるうちに体が蜂の毒に反応するようになり、あるとき全身の反応が出ることがあります。過去に蜂で全身の症状(じんましん・息苦しさなど)が出たことがある方は、次に備えて、アレルギーの検査や、エピペン、ネフィーの処方について、医療機関に相談しておくことをおすすめします。

局所の反応の対処と経過

全身の症状がなく、刺された場所の腫れ・痛み・かゆみだけの場合は、次のように対処します。

刺された場所を清潔にし、冷やして、腫れや痛みをやわらげます。かゆみや腫れに対して、市販のかゆみ止めの塗り薬を使うこともあります。掻くと悪化し、とびひ(細菌感染)などにつながることもあるため、掻かないようにしましょう。

多くは数日で軽快しますが、刺された翌日以降に、腫れがかえって強くなることもあります(遅れて出る反応)。腫れが大きく広がる、強い痛みが続く、赤みや熱感・膿など感染が疑われる、といった場合は、受診してください。

蜂に刺されたときの治療を詳しく

蜂刺されの治療は、症状が「刺された場所だけの局所の反応」か、「全身に及ぶアレルギー反応(アナフィラキシー)」かによって、大きく異なります。

局所の反応の治療

刺された場所の腫れ・痛み・かゆみに対しては、次のような治療を行います。

  • 冷やす:腫れや痛み、かゆみをやわらげます。
  • かゆみ・炎症を抑える塗り薬:かゆみや炎症に対して、ステロイドの塗り薬や、かゆみ止めの塗り薬を使うことがあります。
  • 飲み薬:かゆみが強い場合は、抗ヒスタミン薬(アレルギーやかゆみをおさえる飲み薬)を使うことがあります。腫れが大きく強い場合には、炎症をおさえるために、ステロイドの飲み薬を短期間使うこともあります。
  • 痛み止め:痛みが強い場合に使うことがあります。
  • 針の除去:ミツバチの針が残っていれば、取り除きます。
  • 抗菌薬:掻き壊しなどで細菌感染(とびひ・蜂窩織炎など)を起こした場合は、抗菌薬を使うことがあります。

多くの局所の反応は、これらの対応で、数日のうちに軽快していきます。

全身のアレルギー反応(アナフィラキシー)の治療

全身のアレルギー反応(アナフィラキシー)は、命に関わることがあるため、速やかな治療が必要です。医療機関では、状態に応じて、次のような治療を行います。

  • アドレナリン(ボスミン)の筋肉注射:アナフィラキシーの治療で、最も重要で、最初に行うべき治療です。血圧の低下、気道の腫れ、じんましんなど、さまざまな症状に効果があります。エピペンやネフィーも、このアドレナリンを応急的に補うためのものです。
  • 酸素の投与:息苦しさや、呼吸の状態が悪いときに行います。
  • 点滴(輸液):血圧が下がっているときなどに、血管を確保して点滴を行い、循環を保ちます。
  • 補助的な薬:抗ヒスタミン薬やステロイドの薬を、補助的に使うことがあります。ただし、これらはアドレナリンの代わりにはならず、あくまで補助です。ステロイドは、あとから症状がぶり返すこと(二相性反応)への備えとして使われることもあります。
  • 経過観察:アナフィラキシーは、いったん治まっても、数時間後にぶり返すこと(二相性反応)があるため、しばらくの間、経過を観察します。
  • 重症の場合:呼吸や血圧の状態が悪い場合は、気道の確保や、より高度な全身管理が必要になり、入院や、高度な医療機関での治療につなぎます。

アナフィラキシーで最も大切なのは、アドレナリンをできるだけ早く使うことです。エピペンやネフィーを持っている方は、アナフィラキシーが疑われたら、ためらわず使い、救急車を呼んでください。抗ヒスタミン薬などの飲み薬だけで様子を見るのは危険です。

抗ヒスタミン薬の飲み薬について

抗ヒスタミン薬(かゆみやアレルギーをおさえる薬)の飲み薬は、刺された場所のかゆみや、じんましんなどの皮膚の症状をやわらげるのに役立ちます。局所の反応や、軽いかゆみに対しては、こうした飲み薬を使うことがあります。

ただし、全身のアレルギー反応(アナフィラキシー)に対しては、抗ヒスタミン薬の飲み薬は主な治療にはなりません。飲み薬は効果が現れるまでに時間がかかり、また、息苦しさや血圧の低下といった、命に関わる症状には十分に効きません。アナフィラキシーが疑われるときに、抗ヒスタミンの飲み薬だけで様子を見るのは危険です。この場合は、まずアドレナリン(エピペン・ネフィー)を使い、救急車を呼ぶことが大切です。抗ヒスタミン薬は、皮膚のかゆみなどをやわらげる補助的な役割と考えてください。

多数刺された場合の治療

一度にたくさん刺された場合は、アレルギーがなくても、体内に入った毒の量が多いために、全身に影響が及ぶことがあります。この場合は、全身の状態を観察しながら、点滴などで全身を管理し、必要な治療を行います。重症の場合は、入院や、高度な医療機関での治療が必要になることがあります。

受診の目安

次のような場合は、受診してください。全身のアレルギー症状があるときは、受診ではなく、すぐに救急車を呼びます。

  • 全身のじんましん、顔やのどの腫れ、息苦しさなどの全身症状がある(→救急要請)
  • 過去に、蜂で全身のアレルギー反応を起こしたことがある
  • 一度にたくさん刺された
  • 口の中や、目の周りを刺された
  • 刺された場所の腫れが強い、大きく広がる
  • 数日たっても腫れや痛みが引かない、赤み・熱感・膿など感染が疑われる

とくに、過去に強い反応が出たことのある方は、軽い症状でも早めに相談しましょう。

エピペン・ネフィー(アドレナリンの補助治療)について

アナフィラキシーが起こったときに、応急的に使えるアドレナリンの薬があります。これらは、過去にアナフィラキシーを起こしたことがある方や、アナフィラキシーを起こす危険性が高いと判断された方が対象となり、あらかじめ処方を受けておくものです。蜂のアレルギーなどで、こうした危険があると判断された場合に、処方が検討されます。

エピペンは、自分で太ももの外側に注射できる、アドレナリンの自己注射薬です。アナフィラキシーが疑われる症状が出たら、ためらわずに使います。

ネフィーは、近年使えるようになった、鼻の中にスプレーするタイプ(点鼻)のアドレナリンの薬です。針を使わないため、注射に不安のある方などにとって、選択肢の一つになります。

いずれも、アナフィラキシーの症状を一時的にやわらげるためのもので、使った後は、必ず救急車を呼び、医療機関を受診することが大切です。どちらが適しているか、使い方などは、医師にご相談ください。処方を受けている方は、いつも携帯し、使い方をあらかじめ確認しておきましょう。

蜂に刺されないための予防

蜂に刺される事故は、いくつかの心がけで減らせます。

  • 蜂の巣に近づかない、見つけても刺激しない(自分で駆除しようとしない)
  • 黒っぽい服装を避け、明るい色の服を選ぶ(蜂は黒いものを攻撃しやすいとされます)
  • 香水や整髪料など、強いにおいを避ける
  • 屋外での活動時は、肌の露出を減らす
  • 蜂が近づいてきても、手で払ったり、大声を出したりして刺激せず、静かにその場を離れる
  • 飲み物の缶などに蜂が入り込むことがあるため、屋外での飲食に注意する

とくに、秋はスズメバチの活動が活発になり、刺される事故が増えるとされます。山や草むら、庭仕事などの際は、注意しましょう。

刺された後の経過観察の目安

蜂に刺された後、全身のアレルギー反応(アナフィラキシー)は、多くの場合、刺されてから数分〜数十分のうちに現れます。そのため、刺された後は、少なくとも30分〜1時間ほどは、安静にして、全身の症状が出ないか注意して観察することが大切です。

とくに、以前に蜂でアレルギー反応が出たことのある方や、一度にたくさん刺された方は、より慎重に観察します。この間に、全身のじんましん・顔やのどの腫れ・息苦しさ・気分の悪さなどが現れたら、すぐに救急車を呼びます。時間が経っても全身症状が出なければ、局所の反応だけと考えられますが、その後も体調の変化に気を配りましょう。

多数刺された・スズメバチに刺されたとき

一度にたくさんの蜂に刺された場合は、注意が必要です。アレルギー反応がなくても、体内に入る毒の量が多くなり、全身に影響が及ぶことがあるためです。とくに、スズメバチは毒が強く、集団で襲ってくることがあるため、多数刺されると危険です。

たくさん刺された、スズメバチに刺された、刺された後に気分が悪い・体調がおかしい、といった場合は、全身症状がはっきりしなくても、早めに受診してください。多数刺傷では、時間が経ってから全身の状態が悪くなることもあるため、慎重な対応が必要です。

子どもが蜂に刺されたとき

子どもが蜂に刺されたときも、対応の基本は同じです。刺された場所を洗って冷やし、掻かないようにして、全身の症状が出ないか観察します。

子どもは、症状をうまく伝えられないことがあります。刺された後に、ぐったりする、顔色が悪い、じんましんが出る、息苦しそう、嘔吐する、といった様子があれば、アナフィラキシーの可能性があるため、すぐに救急車を呼んでください。過去に蜂でアレルギー反応が出たことがある場合は、とくに注意し、あらかじめ対応を相談しておきましょう。

高齢の方・持病がある方

高齢の方や、心臓・呼吸器などの持病がある方は、アナフィラキシーが起きたときに、重症化しやすいことがあります。また、血圧の薬など、一部の薬を飲んでいる方では、アレルギー反応の際の対応に注意が必要なこともあります。

持病のある方や、多くの薬を飲んでいる方は、蜂に刺された後に体調の変化があれば、早めに受診・相談してください。過去のアレルギーの有無や、飲んでいる薬について、医師に伝えておくと役立ちます。

蜂毒アレルギーの検査について

過去に蜂で全身のアレルギー反応を起こしたことがある方などでは、蜂の毒に対するアレルギーがあるかどうかを、血液検査などで調べることができます。

検査でアレルギーが確認された場合、次に刺されたときに備えて、エピペン(アドレナリンの自己注射薬)の処方を検討したり、注意点を確認したりします。また、蜂の毒に対して体を慣らしていく治療(減感作療法)が検討されることもあります。蜂に刺される機会が多い方や、過去に反応が出た方は、一度ご相談ください。

刺された後にやってはいけないこと

蜂に刺された後、次のようなことは避けましょう。

  • 刺された場所を掻く:悪化させ、細菌感染(とびひなど)につながることがあります。
  • 針をつまんで取る(ミツバチの場合):毒袋を押して、毒が入ることがあります。横に払って取り除きます。
  • 温める・お酒を飲む・激しく動く:血のめぐりがよくなり、腫れや、毒の広がりに影響することがあります。
  • 民間療法(尿をかけるなど)に頼る:効果は期待できず、清潔でもありません。
  • 全身症状を軽く見て、様子を見続ける:アナフィラキシーは急速に進みます。全身症状があれば、すぐ救急要請を。

受診のときに伝えるとよいこと

蜂刺されで受診する際は、次の点を伝えると役立ちます。

  • いつ、どこで、どんな蜂に刺されたか、刺された数
  • 刺された後の症状と、その変化(全身症状の有無)
  • 過去に蜂で反応が出たことがあるか、その内容
  • ほかのアレルギーの有無、持病、飲んでいる薬

局所の反応とアナフィラキシーの見分け方

刺された後の反応が、心配のいらない局所の反応なのか、緊急のアナフィラキシーなのかを見分けることが大切です。目安として、次のような違いがあります。

局所の反応(多くは様子見)アナフィラキシー(緊急)
症状の場所刺されたところだけ全身に広がる
皮膚刺された場所の腫れ・赤み全身のじんましん・かゆみ
顔・のど変化なし唇・顔・のどが腫れる、声がれ
呼吸変化なし息苦しい、ゼーゼーする
全身変化なしめまい、血の気が引く、意識がもうろう

刺された場所だけの反応なら、多くは自宅での手当てで様子をみられます。一方、全身に症状が広がる場合は、アナフィラキシーの可能性があり、すぐに救急車を呼んでください。判断に迷うときも、全身の症状があれば救急要請を優先します。

アナフィラキシーが起きたときの体の姿勢

アナフィラキシーが疑われるときは、救急車を呼び、エピペンがあれば使用したうえで、体を安静に保ちます。血の気が引いてふらつくときは、あお向けに寝かせて、足を少し高くすると、脳への血流を保ちやすくなります。

一方、息苦しさが強いときは、上半身を起こした、楽な姿勢のほうが呼吸しやすいことがあります。吐き気がある場合は、横向きにして、吐いたものがのどに詰まらないようにします。急に立ち上がったり、歩き回ったりせず、救急隊の到着を待ちましょう。

刺されやすい場所・時期

蜂に刺される事故は、蜂の巣の近くや、山・草むら、庭仕事の際などに多く起こります。とくに、秋はスズメバチの活動が活発になり、巣を守ろうとして攻撃的になるため、刺される事故が増えるとされます。

農作業や林業、造園などの屋外の仕事をする方、登山やキャンプなどの野外活動をする方は、刺されるリスクが高くなります。こうした場面では、肌の露出を減らし、蜂を刺激しないよう注意し、巣に近づかないようにしましょう。過去に反応が出た方は、エピペンの携帯も含めて備えておくと安心です。

蜂刺されのセルフチェック(緊急のサイン)

刺された後、次の症状が一つでもあれば、アナフィラキシーの可能性があり、すぐに救急車(119番)を呼び、エピペンがあれば使用してください。

  • 全身にじんましん・かゆみが広がる
  • 唇・顔・のどが腫れる、声がかすれる、飲み込みにくい
  • 息が苦しい、ゼーゼーする
  • 吐き気・嘔吐・腹痛
  • めまい、血の気が引く、意識がもうろうとする

蜂の毒に体を慣らす治療について

蜂に刺される機会が多く、過去にアレルギー反応を起こしたことのある方などでは、蜂の毒に対して、体を少しずつ慣らしていく治療(減感作療法・アレルゲン免疫療法)が検討されることがあります。

これは、長い期間をかけて行う治療で、次に刺されたときの重いアレルギー反応のリスクを下げることを目指すものです。適応となるかどうかは、これまでの反応の程度や、刺される機会の多さ、検査の結果などをもとに、専門的に判断します。関心がある場合は、医療機関にご相談ください。

当院での対応について

新高円寺クリニック(東京都杉並区・新高円寺駅徒歩2分)では、蜂に刺された後の局所の処置や、アレルギーの相談に対応しています。刺された場所の手当てや、腫れ・かゆみへの対応、アレルギー反応の既往がある方の相談などを行います。また、来院された方にアレルギー反応がみられる場合には、必要に応じてアドレナリン(ボスミン)の筋肉注射などの処置を行い、状態に応じて、速やかに救急搬送につなぎます。

「蜂に刺された」「腫れがひどい」「以前に蜂でアレルギーが出たことがある」といった方も、お気軽にご相談ください。ただし、全身のじんましん・顔やのどの腫れ・息苦しさなど、アナフィラキシーが疑われる症状があるときは、来院よりも先に、ためらわず救急車(119番)を要請してください。エピペンやネフィーをお持ちの方は、まず使用してください。急速に進む場合は、その場での応急処置と救急要請が最優先です。

よくある質問

Q. 蜂に刺されたら、必ず病院に行くべきですか? A. 刺された場所の腫れ・痛みだけで、全身の症状がなければ、自宅での手当てで様子をみられることが多いです。ただし、全身症状があるときは救急要請を、過去に強い反応が出た方や、腫れが強い・多数刺された場合は受診してください。

Q. 針が残っています。どうすればよいですか? A. 爪やカードの縁で横に払うようにして取り除きます。毒袋を強くつまむと毒が入ることがあるため、つままないようにします。

Q. 尿をかける、という民間療法は効きますか? A. 効果は期待できず、清潔でもありません。流水で洗って冷やすのが基本です。

Q. かゆみに、市販の抗ヒスタミンの飲み薬を使ってもよいですか? A. 刺された場所のかゆみや、じんましんをやわらげるのに役立つことがあります。ただし、全身のアレルギー症状(息苦しさ・血圧の低下など)があるときは、飲み薬だけで様子を見ず、アドレナリン(エピペン・ネフィー)を使って救急車を呼んでください。

Q. 一度アナフィラキシーを起こしました。次も刺されると危険ですか? A. 一度全身の反応を起こした方は、次に刺されたときに重い反応を起こしやすいとされます。アレルギーの検査や、エピペン・ネフィーの処方について、ご相談ください。

Q. 刺された後、どのくらい様子を見ればよいですか? A. 全身の反応は、多くが数分〜数十分で現れます。少なくとも30分〜1時間は安静にして、全身症状が出ないか観察してください。

Q. 秋に刺されやすいと聞きました。本当ですか? A. 秋はスズメバチの活動が活発になり、攻撃的になるため、刺される事故が増えるとされます。巣に近づかないよう注意しましょう。

Q. 刺された場所が翌日、かえって腫れてきました。大丈夫ですか? A. 刺された翌日以降に腫れが強くなることがあります。腫れが大きく広がる、強い痛み、赤み・熱感・膿など感染が疑われる場合は受診してください。

Q. 蜂に刺されないために、服装で気をつけることはありますか? A. 蜂は黒っぽいものを攻撃しやすいとされます。屋外では明るい色の服を選び、強いにおいの香水や整髪料を避けるとよいでしょう。

Q. エピペンやネフィーを使えば、もう救急車は呼ばなくてよいですか? A. いいえ。これらはアドレナリンで症状を一時的にやわらげるもので、その後の治療が必要です。使った後も、必ず救急車を呼び、医療機関を受診してください。

Q. 蜂に刺された跡が、しこりのように残っています。問題ありますか? A. 刺された後、しばらくしこりや色素が残ることがあります。多くは時間とともに軽快しますが、気になる場合や、長く続く場合はご相談ください。

Q. 家族が蜂に刺されて、ぐったりしています。どうすればよいですか? A. アナフィラキシーの可能性があります。すぐに救急車(119番)を呼び、エピペンやネフィーがあれば使用してください。あお向けに寝かせ、足を少し高くし、動かさずに救急隊を待ちましょう。

まとめ

  • 蜂に刺された後、**数分〜数十分で全身症状(じんましん・顔やのどの腫れ・息苦しさ)**が出たら、アナフィラキシーの可能性。すぐ救急車(119番)、エピペンやネフィーがあれば使用
  • 局所の腫れ・痛みだけなら、洗って冷やし、掻かず、安静にして様子をみる
  • ミツバチの針が残っていれば、つままず横に払って取り除く
  • 一度全身の反応を起こした人は、次に刺されると重症化しやすい
  • アナフィラキシーは**急速に進み、二相性(あとで再燃)**することもある
  • 巣に近づかない・黒い服や強いにおいを避けるなどの予防を

蜂に刺されて心配なこと、アレルギーが気になる方は、お気軽にご相談ください(全身症状があるときは救急要請を優先してください)。

診療科目:内科・外科・整形外科・消化器科・呼吸器科・アレルギー科・性感染症内科・往診・在宅医療 所在地:〒166-0003 東京都杉並区高円寺南2丁目11−3 麻吉ビル2F(新高円寺駅2番出口より徒歩2分) 電話:03-5377-5388 ご予約:WEB予約・LINEからも承っています

TOP