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健診で「血尿(尿潜血)」「タンパク尿」と言われたら?

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2026年7月16日

健康診断の尿検査で、「尿たんぱく」や「尿潜血」が陽性(プラス)と指摘されて、心配になっている方も多いのではないでしょうか。これらは、腎臓や尿の通り道(尿路)からのサインのことがあり、原因によっては、調べておくべきものもあります。

この記事では、尿たんぱく・尿潜血が意味すること、一時的に出ることもあること、放置するとどうなるか、検査と対応について、わかりやすく解説します。

尿検査でわかること

尿は、腎臓で血液がろ過されてつくられます。そのため、尿を調べることで、腎臓や尿路の状態を知る手がかりが得られます。健診では、尿に含まれるたんぱくや血液(潜血)などを調べます。

尿たんぱくとは

健康な状態では、尿にたんぱくはほとんど出ません。尿たんぱくが出るということは、腎臓のろ過の働きに何らかの負担や異常が生じているサインのことがあります。

ただし、激しい運動の後や、発熱時、ストレスなどで、一時的に出ることもあります。一度だけの陽性であれば、再検査で確認します。繰り返し出る場合は、腎臓の状態をくわしく調べることが大切です。

尿潜血とは

尿潜血は、尿に血液が混じっている状態を示します。見た目では分からないことも多く、検査ではじめて分かることがあります。

尿潜血の原因には、尿路結石、膀胱や腎臓の炎症、まれに腫瘍など、さまざまなものがあります。一方で、激しい運動の後や、女性では月経の影響などで、一時的に出ることもあります。繰り返す場合や、尿たんぱくも一緒に陽性の場合は、くわしく調べることが大切です。

腎臓の働きを知っておこう

尿たんぱく・尿潜血を理解するために、腎臓の働きを知っておくと役立ちます。腎臓は、背中側に左右一つずつある臓器で、次のような大切な働きをしています。

  • 血液をろ過して、老廃物や余分な水分を、尿として体の外に出す
  • 体の水分や塩分、電解質のバランスを調整する
  • 血圧を調整する
  • 赤血球をつくるように促すホルモンを出す
  • 骨を丈夫に保つのに関わる

腎臓は、血液を「ろ過装置」で濾して尿をつくっています。この装置に負担や異常が生じると、本来は尿に出ないはずのたんぱくや血液が、尿にもれ出てくることがあります。これが、尿たんぱくや尿潜血として現れます。

尿たんぱくの原因を詳しく

尿たんぱくには、一時的なものと、続くものがあります。

一時的に出るもの:激しい運動の後、発熱時、強いストレス、また、立っているときだけたんぱくが出る「起立性たんぱく尿」(若い方にみられ、多くは心配が少ないもの)などがあります。これらは、再検査で確認します。

続くもの(注意が必要):腎臓のろ過装置(糸球体)に炎症が起こる病気(慢性糸球体腎炎など)、糖尿病による腎臓の障害(糖尿病腎症)、高血圧による腎臓の障害(腎硬化症)、大量のたんぱくが尿に出る状態(ネフローゼ症候群)などがあります。持続する尿たんぱくは、腎臓の病気のサインのことがあるため、くわしく調べることが大切です。

尿潜血の原因を詳しく

尿潜血の原因も、さまざまです。

  • 尿路結石:石が尿の通り道を傷つけて出血します。痛みを伴うことがあります。
  • 膀胱炎・腎盂腎炎:膀胱や腎臓の感染・炎症で、血尿が出ることがあります。
  • 腎臓の炎症(腎炎):糸球体の病気などで、尿潜血が出ることがあります。
  • 腫瘍:まれに、膀胱や腎臓、尿路の腫瘍(膀胱がん・腎がんなど)が原因のことがあります。とくに、目に見える血尿(後述)や、年齢が高い方、喫煙者では、注意が必要です。
  • 一時的・体質的なもの:激しい運動の後や、体質的に軽い尿潜血が続く方(多くは良性)もあります。女性では、月経の血液が混じることもあります。

このように、心配の少ないものから、調べておくべきものまで、原因はさまざまです。

尿たんぱくと尿潜血の両方が出る場合

尿たんぱくと尿潜血の両方が陽性の場合は、腎臓のろ過装置(糸球体)の病気(腎炎など)が隠れている可能性を、より考えます。

一方だけが一度陽性になった場合は、一時的なことも多いのですが、両方が陽性の場合や、繰り返し陽性になる場合は、腎臓の状態をくわしく調べることが大切です。血液検査や尿のくわしい検査などで、腎臓の働きや、病気の有無を確認します。

放置するとどうなるか

尿たんぱくや尿潜血の背景に、腎臓の病気が隠れていることがあります。腎臓の病気は、初期には症状が出にくく、ゆっくり進むことがあります。

腎臓の働きが低下した状態(慢性腎臓病)を放置すると、進行して、最終的には透析が必要になることもあります。また、尿潜血の原因が、結石や、まれに腫瘍であることもあります。早めに原因を確認することが、大切な対応につながります。

検査と対応について

健診で尿たんぱくや尿潜血を指摘されたら、放置せず、一度受診して確認することをおすすめします。

医療機関では、あらためて尿をくわしく調べたり、血液検査で腎臓の働きを確認したり、必要に応じて超音波検査などを行ったりします。これらの結果から、一時的なものなのか、くわしく調べるべきものなのかを判断します。専門的な検査や治療が必要な場合は、適切な医療機関と連携して対応します。

腎臓を守るための生活

腎臓の健康を守るためには、生活習慣も大切です。とくに、高血圧や糖尿病は腎臓に負担をかけるため、これらの管理が腎臓を守ることにつながります。塩分を控えめにする、バランスのよい食事をとる、適正体重を保つ、水分を適切にとる、市販の痛み止めなどを自己判断で使いすぎないといったことも役立ちます。

慢性腎臓病(CKD)について

尿たんぱくが続く、あるいは腎臓の働きが低下した状態が続くと、「慢性腎臓病(CKD)」と呼ばれます。慢性腎臓病は、初期にはほとんど症状がなく、ゆっくりと進むことが特徴です。

進行すると、老廃物が体にたまる、むくみ、貧血、血圧が上がる、といった状態が現れ、さらに進むと、腎臓の働きを補う治療(透析など)が必要になることもあります。また、慢性腎臓病は、心臓や血管の病気(心筋梗塞・脳卒中など)のリスクを高めることも分かっています。

一方で、早い段階で見つけて、血圧や血糖の管理、生活習慣の見直しなどを行うことで、進行を抑えることが期待できます。尿の異常は、腎臓の状態を早く知る、大切な手がかりです。

目に見える血尿は、とくに注意を

尿潜血には、検査ではじめて分かる程度のものと、**目で見て赤い、あるいはコーラのような色の尿(肉眼的血尿)**とがあります。

目に見える血尿は、痛みがなくても、注意が必要です。とくに、痛みを伴わない肉眼的血尿は、膀胱や腎臓の腫瘍(膀胱がんなど)のサインのことがあり、必ず受診して、くわしく調べることが大切です。年齢が高い方や、喫煙者では、とくに注意が必要です。「一度だけで、その後は普通の色に戻ったから」と放置せず、受診してください。

検査を詳しく

尿の異常を指摘されたときの検査には、次のようなものがあります。

  • 尿の再検査・くわしい尿検査:あらためて尿を調べ、尿の中の成分(赤血球・たんぱくなど)をくわしく確認します。一時的なものか、続くものかを見ます。
  • 血液検査:腎臓の働きを示す値(クレアチニンや、そこから計算するeGFRなど)を調べ、腎臓の機能を確認します。
  • 超音波(エコー)検査:腎臓や膀胱の形、結石や腫瘍などがないかを、体の外から確認します。
  • さらにくわしい検査:必要に応じて、膀胱の中を調べる検査や、腎臓の組織を調べる検査などが、専門の医療機関で行われることがあります。

これらの結果から、一時的なものなのか、腎臓や尿路の病気があるのかを判断し、対応を決めます。

尿潜血の「次の検査」——本当の血尿かどうかを調べる

尿潜血が陽性でも、本当の血尿とは限らない

健診の尿潜血の検査(試験紙による検査)は、血液に含まれる「ヘム」という成分に反応して、陽性(プラス)になります。このヘムは、赤血球だけでなく、次のものにも含まれます。

  • ヘモグロビン:赤血球が壊れて(溶血)、その中身が尿に出た場合
  • ミオグロビン:激しい運動や、筋肉の損傷(横紋筋融解症など)によって、筋肉の成分が尿に出た場合

そのため、尿潜血が陽性でも、実際には尿の中に赤血球が出ていない(=本当の出血ではない)ことがあります。たとえば、激しい運動の後に、筋肉の成分(ミオグロビン)が尿に出て、尿潜血が陽性になることがあります。

尿沈渣で、本当の血尿かどうかを確かめる

尿潜血が陽性のとき、本当に血尿(尿の中に赤血球が出ている状態)かどうかを確かめるために行うのが、「尿沈渣(にょうちんさ)」という検査です。これは、尿を遠心分離して、底にたまった成分を、顕微鏡で直接調べる検査です。

尿沈渣で赤血球が確認されれば、本当の血尿(真の血尿)です。一方、尿潜血は陽性なのに、尿沈渣で赤血球がみられない場合は、ヘモグロビン(溶血)やミオグロビン(筋肉の成分)による陽性と考えられます。このように、尿沈渣は、本当の出血かどうかを見分けるのに役立ちます。

また、尿沈渣では、赤血球のほかにも、次のようなことが分かります。

  • 赤血球の形:赤血球の形が変形している(変形赤血球)場合は、腎臓のろ過装置(糸球体)を通ってきた、腎臓由来の血尿が疑われます。一方、形のそろった赤血球の場合は、尿の通り道(尿路)からの血尿が疑われます。これは、腎臓内科と泌尿器科のどちらが関わるかを考える手がかりにもなります。
  • 白血球:多い場合は、尿路の感染(膀胱炎など)が疑われます。
  • 円柱(えんちゅう):腎臓の病気の手がかりになることがあります。
  • 細菌・結晶など

尿細胞診——がん細胞がないかを調べる

尿細胞診(にょうさいぼうしん)」は、尿の中に、がん細胞などの異常な細胞が混じっていないかを、顕微鏡で調べる検査です。尿を採取するだけで受けられ、体への負担はありません。

とくに、目に見える血尿(肉眼的血尿)がある場合や、年齢が高い方、喫煙者など、尿路の腫瘍(膀胱がんなど)のリスクがある場合に行われます。尿細胞診で、がんを疑う細胞がみられた場合は、膀胱の中を直接調べる検査(膀胱鏡)など、さらにくわしい検査を行います。尿路のがんを見つける手がかりの一つになる検査です。

これらの検査を組み合わせることで、本当の血尿かどうか、その原因が腎臓なのか尿の通り道なのか、腫瘍などの心配はないか、といったことを確認していきます。

子ども・若い人の尿異常

子どもの尿の異常は、学校の検尿で見つかることがよくあります。若い方には、立っているときだけたんぱくが出る「起立性たんぱく尿」や、症状のない軽い尿潜血など、多くは経過観察でよいものもみられます。

一方で、腎炎などの病気が見つかることもあるため、指摘された場合は、一度きちんと調べることが大切です。学校検尿などで指摘されたら、再検査や、必要な検査を受けましょう。

糖尿病・高血圧のある方の尿異常

糖尿病や高血圧のある方は、これらが原因で腎臓に負担がかかり、尿たんぱくが出てくることがあります(糖尿病腎症・腎硬化症)。これらは、進行すると腎臓の働きが低下していきます。

糖尿病や高血圧のある方は、定期的に尿や腎臓の状態を確認し、血糖や血圧をよく管理することが、腎臓を守るうえでとても大切です。尿たんぱくは、腎臓への影響を早く知る手がかりになります。

一時的で、心配の少ないケース

尿たんぱくや尿潜血は、必ずしも病気を意味するわけではありません。次のような場合は、一時的なもので、心配が少ないことがあります。

  • 激しい運動をした後
  • 発熱しているとき
  • 強いストレスや、体の疲れがあるとき
  • 立っているときだけたんぱくが出る(起立性たんぱく尿、若い方に多い)
  • 女性で、月経の血液が尿に混じった場合

これらは、体調が整ったときや、時間をおいての再検査で、陰性になることがあります。ただし、「一時的だろう」と自己判断せず、再検査で確認することが大切です。繰り返し陽性になる場合や、尿たんぱくと尿潜血の両方が出る場合は、くわしく調べましょう。

尿の色・においからわかること

尿の色や様子も、体の状態を知る手がかりになります。ふだんより濃い黄色の尿は、水分が不足しているサインのことがあります。赤い尿やコーラのような色の尿(肉眼的血尿)は、前述のとおり注意が必要です。

また、尿がにごる、あわ立ちが強く続く、においが強いといった場合も、体からのサインのことがあります。尿の様子で気になることがあれば、受診の際に伝えると役立ちます。ただし、食べ物や薬で尿の色が変わることもあります。

塩分・生活習慣と腎臓

腎臓を守るうえで、生活習慣はとても大切です。とくに、塩分のとりすぎは、血圧を上げ、腎臓に負担をかけます。減塩を心がけることは、血圧の管理とあわせて、腎臓を守ることにつながります。

また、糖尿病や肥満、喫煙も腎臓に悪影響を及ぼします。バランスのよい食事、適度な運動、適正体重の維持、禁煙、水分を適切にとること、そして市販の痛み止めなどを自己判断で使いすぎないことも、腎臓を守るうえで役立ちます。

尿検査を定期的に受ける大切さ

腎臓の病気は、初期にはほとんど症状がありません。むくみや倦怠感などの症状が出るころには、かなり進んでいることもあります。だからこそ、症状がなくても、健診などで定期的に尿検査を受け、腎臓の状態を確認しておくことが大切です。

尿たんぱくや尿潜血は、腎臓の異常を早く知る、数少ない手がかりの一つです。健診で指摘されたら、放置せずに確認し、その後も定期的にチェックしていくことが、腎臓を守ることにつながります。

受診のときに伝えるとよいこと

尿の異常で受診する際は、次の点を伝えると役立ちます。

  • 健診で指摘された内容(尿たんぱく・尿潜血の程度。結果票があれば持参を)
  • 尿の色や様子の変化(赤い尿・にごり・あわ立ちなど)
  • むくみ、血圧、体重の変化などの症状
  • 持病(糖尿病・高血圧など)、これまでの尿や腎臓の異常
  • 飲んでいる薬(市販薬・サプリメントを含む)

むくみと腎臓

腎臓の働きが低下すると、体の余分な水分や塩分をうまく出せなくなり、むくみが現れることがあります。とくに、まぶたや顔、足のむくみが続く場合、腎臓の病気が関わっていることがあります。

尿たんぱくが大量に出る状態(ネフローゼ症候群)でも、強いむくみが起こります。むくみが続く、朝に顔がむくむ、急に体重が増えた、といった場合は、腎臓の状態もあわせて確認するとよいでしょう。

尿の回数・量の変化

尿の回数や量の変化も、体の状態を知る手がかりになります。尿の回数が増える(頻尿)、逆に尿の量が減る、夜間に何度もトイレに起きる、といった変化は、さまざまな原因で起こります。

腎臓や膀胱の病気、糖尿病、前立腺の病気などが関わることもあります。尿の異常とあわせて、こうした変化がある場合は、受診の際に伝えるとよいでしょう。

腎臓の病気にはどんなものがあるか

腎臓の病気には、さまざまなものがあります。腎臓のろ過装置(糸球体)に炎症が起こる病気(糸球体腎炎、IgA腎症など)、糖尿病や高血圧による腎臓の障害、大量のたんぱくが出る状態(ネフローゼ症候群)、腎臓の袋(のう胞)ができる病気、腎臓や尿路の腫瘍などです。

これらは、尿の検査や血液検査、画像検査などを組み合わせて診断します。病気によって、治療や経過が異なります。まずは、尿の異常の原因を確認することが、大切な第一歩です。

尿異常を指摘されてからの流れ

健診で尿の異常を指摘されたら、まず受診して、あらためて尿をくわしく調べます。あわせて、血液検査で腎臓の働きを確認し、必要に応じて超音波検査などを行います。

これらの結果から、一時的なものか、くわしく調べるべきものかを判断します。腎臓の専門的な検査や治療が必要な場合は、適切な医療機関(腎臓の専門)へおつなぎします。腫瘍などが疑われる場合は、泌尿器の専門的な検査を行うこともあります。原因に応じて、治療や、生活のアドバイス、定期的な経過観察を行っていきます。

腎臓内科と泌尿器科、どちらが関わるのか

血尿(尿潜血)やタンパク尿(尿たんぱく)の原因を調べるとき、「腎臓内科」と「泌尿器科」という、2つの診療科が関わることがあります。名前が似ていて混乱しやすいので、大まかな役割の違いを知っておくと役立ちます。

腎臓内科は、主に、腎臓そのものの病気を、薬などで治療する診療科です。タンパク尿や、腎臓のろ過装置(糸球体)の炎症(腎炎)、慢性腎臓病、糖尿病や高血圧による腎臓の障害などを扱い、腎臓の働きを守り、血圧の管理なども行います。タンパク尿が続く場合や、血尿とタンパク尿の両方が出る場合など、腎臓(糸球体)の病気が疑われるときに、とくに関わります。

泌尿器科は、主に、尿の通り道(腎臓の出口・尿管・膀胱・尿道・前立腺)の病気を扱う診療科で、手術や処置も行います。尿路結石、尿路の腫瘍(膀胱がんなど)、前立腺の病気、尿路の感染などを扱い、膀胱の中を直接調べる検査(膀胱鏡)なども行います。目に見える血尿(肉眼的血尿)や、結石・腫瘍など、尿の通り道の病気が疑われるときに、とくに関わります。

大まかな振り分けの目安は、次のとおりです。

  • タンパク尿が主体、または血尿とタンパク尿の両方 → 腎臓(糸球体)の病気を考え、腎臓内科
  • 血尿が主体、とくに目に見える血尿 → 尿の通り道の病気を考え、泌尿器科

ただし、両方の科が関わることや、はじめは区別が難しいこともあります。ここで大切なのは、ご自分でどちらの科かを判断する必要はない、ということです。まずは、尿の再検査や血液検査、超音波検査などで状態を確認し、その結果に応じて、腎臓内科と泌尿器科のどちらが適しているかを判断して、ご案内します。「どちらに行けばよいか分からない」というときも、まずはご相談いただければ、必要な検査を行い、適切な方向へおつなぎします。

尿の異常と上手に付き合うために

尿たんぱくや尿潜血は、一時的で心配の少ないものも多い一方、腎臓や尿路の病気のサインのこともあります。大切なのは、「一時的だろう」と自己判断で放置しないことと、必要以上に不安になりすぎないことの、両方のバランスです。

まずは再検査や必要な検査で、原因をはっきりさせることが第一歩です。とくに、目に見える血尿や、尿たんぱくと尿潜血の両方が続く場合、むくみを伴う場合は、しっかり調べることが大切です。腎臓の病気は早期発見が大切なので、健診の尿検査を活用し、指摘されたら一度ご相談ください。

腎臓を守る食事・水分について

腎臓を守るうえで、食事の基本は減塩です。塩分のとりすぎは血圧を上げ、腎臓に負担をかけます。加工食品や外食、めん類の汁などに含まれる塩分に注意し、うす味を心がけましょう。

なお、たんぱく質やカリウムなどの調整が必要になることもありますが、これは腎臓の働きが低下した段階で、医師や管理栄養士の指導のもとで行うものです。健康な方が自己判断で極端にたんぱく質を制限する必要はありません。腎臓の状態に応じて、適した食事を相談していきましょう。

水分は、適切にとることが大切です。極端に控える必要はなく、一方でとりすぎがよくないこともあります。とくに腎臓の病気がある場合は、水分のとり方について、医師に相談すると安心です。

高齢の方の尿の異常

高齢の方では、加齢に伴って腎臓の働きがゆるやかに低下していることがあります。また、糖尿病や高血圧を持っている方も多く、これらが腎臓に影響していることもあります。

高齢の方の尿の異常は、「年のせい」と見過ごされがちですが、腎臓の病気や、尿路の病気(腫瘍を含む)が隠れていることもあります。とくに、目に見える血尿は、年齢が高い方ほど注意が必要です。尿の異常を指摘されたら、年齢にかかわらず、一度きちんと確認することが大切です。

当院での対応について

新高円寺クリニック(東京都杉並区・新高円寺駅徒歩2分)では、健診で血尿(尿潜血)やタンパク尿を指摘された方の相談に対応しています。尿のくわしい検査や、血液検査で腎臓の働きを確認し、必要に応じて超音波検査、CT検査などを行い、原因を調べます。その結果に応じて、腎臓内科での治療が適しているか、泌尿器科での検査が適しているかを判断し、必要な場合は、適切な医療機関へおつなぎします。「どちらの科に行けばよいか分からない」という方も、まずはご相談ください。

「尿たんぱくが出た」「尿潜血を指摘された」「腎臓が心配」といった方も、お気軽にご相談ください。健診結果をお持ちいただくとスムーズです。

よくある質問

Q. 尿潜血が陽性でしたが、症状はありません。受診すべきですか? A. 一時的なこともありますが、繰り返す場合や尿たんぱくも陽性の場合は、原因を調べることが大切です。一度ご相談ください。

Q. 運動の後に尿たんぱくが出ました。問題ありますか? A. 激しい運動の後に一時的に出ることがあります。再検査で確認し、繰り返さなければ心配が少ないこともあります。

Q. 腎臓の病気は症状が出ますか? A. 初期には症状が出にくいことが多いです。だからこそ、尿の異常を手がかりに、早めに確認することが大切です。

Q. 目に見える赤い尿が出ましたが、痛みはありません。様子を見てよいですか? A. 痛みのない目に見える血尿は、注意が必要です。膀胱などの腫瘍のサインのこともあるため、必ず受診してくわしく調べましょう。

Q. 尿たんぱくと尿潜血の両方が出ました。心配ですか? A. 両方が出る場合は、腎臓の炎症(腎炎)などが隠れている可能性をより考えます。くわしく調べることをおすすめします。

Q. 尿の泡立ちが気になります。病気でしょうか? A. 泡立ちが強く続く場合、たんぱくが関係していることがあります。気になる場合は、尿検査で確認するとよいでしょう。

Q. 顔や足のむくみが続きます。腎臓と関係ありますか? A. むくみが続く場合、腎臓の病気が関わっていることがあります。尿たんぱくの有無とあわせて、確認するとよいでしょう。

Q. 尿検査はどのくらいの頻度で受けるべきですか? A. 健診などで定期的に受けるのがよいでしょう。とくに、糖尿病や高血圧のある方、過去に尿異常を指摘された方は、定期的な確認が大切です。

Q. 腎臓を守るために、食事で気をつけることは? A. まずは減塩が基本です。たんぱく質などの調整は、腎臓の働きが低下した段階で、医師の指導のもとで行います。自己判断で極端な制限はしないようにしましょう。

Q. 尿たんぱくは、一度陰性になればもう安心ですか? A. 一時的なものなら心配は少ないですが、繰り返し出る場合は注意が必要です。指摘された方は、その後も定期的に確認しておくと安心です。

Q. 運動の後に尿潜血が出ました。心配ですか? A. 激しい運動の後に一時的に出ることがあります。再検査で確認し、繰り返さなければ心配が少ないこともあります。気になる場合はご相談ください。

Q. 尿潜血が陽性でも、本当に血が出ているとは限らないと聞きました。本当ですか? A. はい。尿潜血の検査は「ヘム」に反応するため、赤血球だけでなく、ヘモグロビン(溶血)やミオグロビン(激しい運動・筋肉の損傷)でも陽性になります。本当に赤血球が出ているかは、尿沈渣という検査で確認します。

Q. 尿の異常は、腎臓内科と泌尿器科の、どちらを受診すればよいですか? A. ご自分で判断する必要はありません。大まかには、タンパク尿が主体なら腎臓(糸球体)の病気を考えて腎臓内科、目に見える血尿など尿の通り道の病気が疑われるなら泌尿器科ですが、両方が関わることもあります。まずは尿の再検査・血液検査・超音波などで確認し、適切な方向へご案内しますので、迷ったらご相談ください。

Q. 健診で毎年、軽い尿潜血が続いています。放っておいてよいですか? A. 体質的なこともありますが、続く場合は一度きちんと調べておくと安心です。とくに尿たんぱくも伴う場合や、目に見える血尿が出た場合は受診してください。

Q. 尿たんぱくが出ると、必ず腎臓が悪いのですか? A. 必ずしもそうではありません。運動後や発熱時などに一時的に出ることもあります。ただし、続く場合は腎臓の病気のサインのことがあるため、確認が大切です。

まとめ

  • 尿たんぱく・尿潜血は、腎臓や尿路からのサインのことがある
  • 運動後や発熱時などに、一時的に出ることもある
  • 繰り返す場合や、両方が陽性の場合は、くわしく調べることが大切
  • 腎臓の病気は初期に症状が出にくく、放置すると進行することがある
  • 高血圧・糖尿病・塩分の管理が、腎臓を守ることにつながる

健診で尿の異常を指摘されたら、お気軽にご相談ください。

診療科目:内科・外科・整形外科・消化器科・呼吸器科・アレルギー科・往診・性感染症内科・在宅医療 所在地:〒166-0003 東京都杉並区高円寺南2丁目11−3 麻吉ビル2F(新高円寺駅2番出口より徒歩2分) 電話:03-5377-5388 ご予約:WEB予約・LINEからも承っています

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