2026年7月02日
お腹の痛みは、だれもが経験するありふれた症状です。食べすぎや軽い胃腸の不調など、心配のいらないものが多い一方で、中には手術や緊急の治療が必要な、命に関わる病気が隠れていることもあります。お腹には、胃・腸・肝臓・胆のう・膵臓・腎臓・膀胱など多くの臓器があり、女性では子宮や卵巣も関わるため、原因は非常に多岐にわたります。
この記事では、まず緊急の対応が必要な腹痛のサインをお伝えし、続いて、痛む場所からみた原因、主な病気、痛み方や伴う症状からの考え方、検査、受診の目安、そして自己対処の注意点まで、できるだけくわしく解説します。
まず確認を:すぐに救急車を呼ぶべき腹痛
次のような腹痛は、緊急の対応が必要な病気の可能性があります。ためらわず救急車(119番)を呼んでください。
- 突然始まった、これまでにない激しいお腹の痛み
- お腹が板のように硬くなり、押すと激しく痛む
- 冷や汗が出る、顔色が真っ青、ぐったりして意識がもうろうとする
- 吐血した、血便や黒い便(タール便)が出た
- 痛みがどんどん強くなる、痛くて動けない
- 高い熱を伴う
- 胸の痛みや圧迫感を伴う(心臓の病気が、みぞおちの痛みとして出ることがあります)
- 妊娠中・妊娠の可能性があり、強い下腹部痛がある
これらは、消化管に穴があく、お腹の中で出血する、血流が途絶える、腹膜炎を起こすなど、一刻を争う状態のサインのことがあります。様子を見ずに、すぐに救急要請をしてください。
痛む場所からみた腹痛の原因
お腹のどこが痛むかは、原因を考える手がかりになります。下の表は、痛む場所と、考えられる主な原因の目安です。ただし、原因は重なり合うことも多く、これだけで判断はできません。あくまで目安としてご覧ください。
| 痛む場所 | 考えられる主な原因 |
|---|---|
| みぞおち(上腹部中央) | 胃炎、胃・十二指腸潰瘍、機能性ディスペプシア、急性膵炎、(心臓の病気) |
| 右上腹部 | 胆石、胆のう炎、胆管炎、肝臓の病気 |
| 左上腹部 | 胃の病気、膵臓の病気 |
| へその周り | 腸炎、初期の虫垂炎、腸閉塞 |
| 右下腹部 | 虫垂炎(盲腸)、腸の病気、(女性)卵巣・卵管の病気 |
| 左下腹部 | 大腸の病気(憩室炎・大腸炎など)、便秘 |
| 下腹部 | 膀胱炎、腸の病気、(女性)月経痛・婦人科の病気 |
| 背中〜わき腹に響く | 尿路結石、腎盂腎炎 |
| お腹全体 | 腹膜炎、腸閉塞、感染性胃腸炎 |
虫垂炎(盲腸)のように、最初はみぞおちやへその周りが痛み、時間とともに右下腹部に痛みが移っていく、という特徴を示す病気もあります。
腹痛を起こす主な病気
お腹の痛みを起こす病気を、臓器ごとにみていきます。
胃・十二指腸の病気
胃炎、胃潰瘍、十二指腸潰瘍などで、みぞおちの痛みが起こります。食事との関連(空腹時や食後に痛むなど)がみられることがあります。検査で異常がないのにみぞおちの不快感が続く、機能性ディスペプシアもあります。
腸の病気
感染性胃腸炎(いわゆる「お腹のかぜ」)は、腹痛・下痢・吐き気・発熱などを起こします。このほか、虫垂炎(盲腸)、腸閉塞、大腸の憩室炎、虚血性腸炎、便秘、ストレスなどが関わる過敏性腸症候群など、さまざまな病気があります。
胆のう・胆管・肝臓の病気
胆石や胆のう炎では、右上腹部の痛みが起こります。脂っこい食事の後に痛むこともあります。胆管に石が詰まる胆管炎は、発熱や黄疸を伴い、緊急の対応が必要なことがあります。
膵臓の病気
急性膵炎では、みぞおちから背中にかけての強い痛みが起こります。お酒の飲みすぎや胆石などが原因になることがあり、重症化すると命に関わるため、注意が必要です。
泌尿器の病気
尿路結石では、わき腹から背中にかけての、差し込むような激しい痛みが起こります。膀胱炎では下腹部の不快感や排尿時の痛み、腎盂腎炎では発熱や背中の痛みを伴います。
女性の場合に考える病気
女性では、月経痛、子宮内膜症、卵巣のう腫、骨盤内の炎症などが下腹部の痛みの原因になります。卵巣のう腫がねじれる(茎捻転)、妊娠の可能性がある中での子宮外妊娠など、緊急の対応が必要なものもあります。
血管の病気
おなかの太い血管にこぶができる腹部大動脈瘤や、それが破れる状態、腸へ向かう血管が詰まる病気など、血管が原因の腹痛もあり、これらは命に関わります。
お腹以外が原因のこともある
みぞおちの痛みが、実は心臓の病気(心筋梗塞など)だった、ということもあります。また、肺炎や、帯状疱疹(おなかの片側の痛みと、後から出る発疹)が、腹痛のように感じられることもあります。
急いで対応が必要な腹痛の病気
腹痛を起こす病気の中には、早く対応しないと命に関わる、あるいは重い後遺症を残すものがあります。
- 消化管に穴があく(穿孔):胃や腸に穴があき、お腹の中に内容物がもれて腹膜炎を起こします。突然の激しい痛みと、板のように硬いお腹が特徴です。
- 腸閉塞:腸の流れが詰まり、強い腹痛・吐き気・嘔吐・お腹のはりが起こります。
- 虫垂炎(盲腸):放置すると、虫垂が破れて腹膜炎を起こすことがあります。
- 胆管炎・重症の胆のう炎:発熱・黄疸を伴い、緊急の処置が必要なことがあります。
- 急性膵炎:重症化すると全身に影響し、命に関わります。
- 尿路結石:激しい痛みのほか、発熱を伴う場合は緊急性が高まります。
- 子宮外妊娠・卵巣茎捻転:女性の急な強い下腹部痛で、緊急手術が必要なことがあります。
- 腹部大動脈瘤の破裂:突然の激痛とショックを起こし、一刻を争います。
これらは、いずれも早期の診断と治療が大切です。激しい腹痛や、危険なサインがあるときは、すぐに受診・救急要請をしてください。
痛み方・伴う症状から考える
痛みの起こり方や、一緒にある症状も、原因を考える手がかりになります。
- 突然の激しい痛み:穿孔、結石、血管の病気などを考えます。
- だんだん強くなる持続的な痛み:炎症(虫垂炎・胆のう炎・膵炎など)を考えます。
- 差し込むように、強くなったり弱くなったりする痛み:結石や腸の病気でみられます。
- 痛む場所が移動する:虫垂炎では、みぞおち付近から右下腹部へ移ることがあります。
- 発熱を伴う:感染や炎症を考えます。
- 嘔吐を伴う:腸閉塞や、さまざまな腹部の病気でみられます。
- 下痢を伴う:感染性胃腸炎などを考えます。
- 血便・黒い便:消化管の出血を考え、注意が必要です。
- 排尿の異常を伴う:泌尿器の病気を考えます。
感染性胃腸炎(お腹のかぜ)について
腹痛の原因として多いのが、感染性胃腸炎です。ウイルスや細菌が原因で、腹痛・下痢・吐き気・嘔吐・発熱などが起こります。冬に流行するウイルス性のものや、夏に多い細菌性のもの(食中毒)などがあります。
多くは数日で自然に回復しますが、いちばん注意したいのは脱水です。下痢や嘔吐で水分が失われるため、経口補水液などでこまめに水分・塩分を補いましょう。水分もとれない、ぐったりしている、尿が出ない、血便がある、高い熱が続くといった場合は受診してください。下痢止めを自己判断で使うと、かえって菌や毒素を体内にとどめてしまうことがあるため、注意が必要です。
虫垂炎(盲腸)について
虫垂炎は、おなかの右下にある虫垂に炎症が起こる病気で、手術が必要になることもあります。典型的には、最初はみぞおちやへその周りが痛み、時間とともに痛みが右下腹部へ移っていくのが特徴です。吐き気や食欲不振、発熱を伴うこともあります。
放置すると、虫垂が破れて腹膜炎を起こし、重症化することがあります。「我慢できる痛みだから」と様子を見ているうちに進行することもあるため、右下腹部の痛みが続く、だんだん強くなる、押すと強く痛む、といった場合は、早めに受診してください。前述のとおり、痛みを市販薬でごまかしたり、下剤を使ったりするのは避けましょう。
便秘による腹痛
便秘も、腹痛の身近な原因です。便やガスがたまって、お腹のはりや痛みを起こします。多くは生活習慣の見直しや、便通を整えることで改善します。
ただし、急に便が出なくなり、強い腹痛や嘔吐、お腹のはりを伴う場合は、腸閉塞など別の病気のこともあります。また、便秘と下痢を繰り返す、便が細くなった、血が混じる、体重が減ったといった場合は、大腸の病気が隠れていることもあるため、受診をおすすめします。
過敏性腸症候群(ストレスと腹痛)
検査で明らかな異常がないのに、腹痛とともに、下痢や便秘を繰り返す状態を、過敏性腸症候群といいます。ストレスや緊張で症状が出やすく、通勤・通学の途中や、会議の前などに、お腹が痛くなる方もいます。
命に関わる病気ではありませんが、生活の質に大きく影響します。まずは、ほかの病気がないことを確認したうえで、生活習慣の見直しや、症状をやわらげる治療を行います。つらい症状が続く場合は、我慢せずご相談ください。
尿路結石について
尿路結石は、腎臓でできた石が尿の通り道に詰まる病気で、わき腹から背中、下腹部にかけての、差し込むような激しい痛みが特徴です。痛みが強く、冷や汗や吐き気を伴うこともあります。血尿がみられることもあります。
小さな石は自然に出ることもありますが、痛みが強い場合や、発熱を伴う場合(感染を合併すると危険です)は、受診が必要です。水分を多めにとることが、予防や排石に役立ちます。
胆石・胆のう炎について
胆のうや胆管に石(胆石)ができると、右上腹部やみぞおちの痛みを起こすことがあります。とくに脂っこい食事の後に痛むことがあります。石が原因で胆のうに炎症が起こる(胆のう炎)と、痛みが続き、発熱を伴います。
さらに、胆管に石が詰まって炎症を起こす胆管炎では、発熱・黄疸(皮膚や白目が黄色くなる)を伴い、緊急の対応が必要なことがあります。右上腹部の強い痛みや、発熱・黄疸がある場合は、早めに受診してください。
急性膵炎について
急性膵炎は、膵臓に炎症が起こる病気で、みぞおちから背中にかけての強い痛みが特徴です。前かがみになると少し楽になることもあります。お酒の飲みすぎや、胆石などが原因になることが多いとされます。
重症化すると、全身に影響が及び、命に関わることもあります。強いみぞおちの痛みが続く、背中まで痛む、吐き気を伴う、といった場合は、早めの受診が必要です。
受診の目安
軽い腹痛で、短時間でおさまり、ほかに症状がなければ、しばらく様子をみてもよいことが多いです。一方、痛みが強い・続く・繰り返す、発熱や嘔吐・下痢を伴う、血便がある、といった場合は受診しましょう。
腹痛の検査について
腹痛の原因を調べるために、症状に応じて次のような検査を行います。当院でも対応しています。
問診・診察 いつから、どこが、どのように痛むか、伴う症状などをうかがい、お腹を押すなどして状態を確認します。これが診断の基本になります。
血液検査 炎症の程度、肝臓・胆のう・膵臓の状態、貧血の有無などを調べます。
超音波(エコー)検査 胆石や胆のう炎、尿路、肝臓など、お腹の臓器の状態を、体の外から確認できます。
CT検査 お腹の中を詳しく調べられる検査です。虫垂炎、腸閉塞、結石、炎症、出血など、多くの病気の診断に役立ちます。当院ではCT検査が可能で、その日のうちに詳しく確認できます。
レントゲン検査 腸の状態(ガスのたまり方など)を確認します。
内視鏡(胃カメラなど) 胃・十二指腸の病気が疑われる場合に行います。
尿検査・心電図など 泌尿器の病気や、心臓の病気が疑われる場合に行います。
これらを組み合わせて、原因を見きわめていきます。緊急性が高いと判断される場合は、速やかに適切な医療機関で対応します。
市販薬や自己対処の注意
腹痛のとき、自己判断での対処には注意が必要です。
- 痛み止めで痛みを紛らわせない:強い腹痛を市販の痛み止めで抑えてしまうと、本当の原因(虫垂炎など)の発見が遅れることがあります。強い痛みや続く痛みは、薬でごまかさず受診しましょう。
- ロキソニンなどの痛み止めが、かえって逆効果になることがある:ロキソニン、イブプロフェン、アスピリンといった一部の痛み止め(非ステロイド性抗炎症薬)は、胃の粘膜を守る働きを弱めるため、胃炎や胃・十二指腸潰瘍の原因になったり、これらを悪化させたりすることがあります。とくに、みぞおちの痛みの原因が胃潰瘍などの場合、こうした痛み止めを飲むと、胃をさらに傷めて、出血などにつながることもあります。「胃が痛いから」と、これらの痛み止めを自己判断で飲むのは避け、原因を確認することが大切です。なお、アセトアミノフェン(カロナールなど)は、胃への負担が比較的少ないとされますが、いずれにしても、腹痛が続く・強いときは、薬でごまかさず受診しましょう。
- 下剤を安易に使わない:虫垂炎など、炎症が原因の腹痛のときに下剤を使うと、かえって悪化させることがあります。
- 温める? 冷やす?:原因によって異なります。自己判断で対応せず、強い痛みのときは受診を優先しましょう。
- 食事:吐き気や強い痛みがあるときは、無理に食べず、まず受診を検討します。
「いつもの腹痛」と思っても、ふだんと違う、痛みが強い・長引く場合は、軽く見ないことが大切です。
急に起こる腹痛と、繰り返す腹痛
腹痛は、起こり方によっても考え方が変わります。
**急に起こった腹痛(急性腹痛)**は、感染性胃腸炎のように自然に治るものから、虫垂炎や穿孔など緊急の対応が必要なものまで含まれます。とくに、突然の激痛や、だんだん強くなる痛みは、注意が必要です。
**繰り返す・長く続く腹痛(慢性腹痛)**は、胃炎や潰瘍、過敏性腸症候群などのことが多い一方、背景に見逃せない病気が隠れていることもあります。「いつものこと」と放置せず、一度原因を確認しておくと安心です。
子どもの腹痛で気をつけること
子どもの腹痛は、便秘やかぜ、胃腸炎などによる軽いものが多い一方で、虫垂炎や腸重積(腸が腸の中に入り込む)など、急いで対応が必要な病気のこともあります。
子どもは、痛みの場所や程度をうまく伝えられないことがあります。ぐったりしている、顔色が悪い、嘔吐を繰り返す、強く痛がる、血便が出た、お腹を触られるのをいやがる、といった場合は、早めに受診してください。
高齢の方の腹痛で気をつけること
高齢の方の腹痛は、注意が必要です。痛みの感じ方が鈍くなっていることがあり、重い病気でも、症状がはっきりしないことがあるためです。「それほど痛がっていないから大丈夫」とは限りません。
また、高齢の方では、血管の病気(腸への血流の障害など)や、重症化しやすい感染など、命に関わる原因も起こりやすくなります。ふだんと様子が違う、食欲がない、元気がない、といった変化にも気を配り、気になるときは受診しましょう。
女性の腹痛で気をつけること
女性の下腹部の痛みでは、婦人科の病気も考える必要があります。月経痛のほか、子宮内膜症、卵巣のう腫、骨盤内の炎症などが原因になります。
とくに、妊娠の可能性がある場合の強い下腹部痛は、子宮外妊娠など緊急の対応が必要なことがあるため、注意が必要です。卵巣のう腫がねじれる(茎捻転)と、突然の激しい痛みが起こります。婦人科の病気が疑われる場合は、適切な医療機関へご案内します。
食べすぎ・飲みすぎによる腹痛
食べすぎや飲みすぎ、脂っこいものや刺激物のとりすぎでも、一時的に胃腸の調子が悪くなり、お腹が痛くなることがあります。多くは安静と消化のよい食事で回復します。
ただし、繰り返す場合や、痛みが強い・続く場合は、胃や膵臓などの病気が隠れていることもあるため、一度ご相談ください。とくに、お酒の飲みすぎは、膵炎などの原因にもなります。
腹痛を予防する生活習慣
すべての腹痛を防げるわけではありませんが、胃腸の調子を整えることで、起こりにくくできるものもあります。規則正しい食生活、食べすぎ・飲みすぎを避ける、よくかんで食べる、ストレスをためこまない、十分な睡眠をとる、適度な運動で便通を整える、といったことが役立ちます。
また、胃や大腸の病気を早めに見つけるために、症状がなくても、年齢に応じた健診や検査(胃カメラ・大腸カメラなど)を受けておくことも大切です。
受診のときに伝えるとよいこと
腹痛で受診する際は、次の点を伝えると、診断に役立ちます。
- いつから、どのあたりが、どのように痛むか
- 痛みは続いているか、強くなったり弱くなったりするか、移動したか
- 伴う症状(発熱・嘔吐・下痢・便秘・血便・排尿の異常など)
- 食事との関連、最後の排便・排ガスはいつか
- (女性の場合)最後の月経、妊娠の可能性
- 持病、服用中の薬、これまでの手術
メモにしておくと、伝えもれを防げます。
腹痛のセルフチェック(危険なサイン)
次の項目に当てはまる腹痛は、緊急性が高い可能性があり、すぐに受診・救急要請が必要です。
- 突然始まった、これまでにない激しい痛み
- お腹が板のように硬く、押すと激しく痛む
- 冷や汗、顔面蒼白、ぐったりして意識がもうろうとする
- 吐血、血便、黒い便(タール便)がある
- 痛みがどんどん強くなる、痛くて動けない
- 高熱を伴う、黄疸(皮膚や白目が黄色い)がある
- 妊娠の可能性があり、強い下腹部痛がある
一つでも当てはまる場合は、ためらわず救急車(119番)を呼んでください。当てはまらなくても、痛みが強い・続く・繰り返す場合は受診をおすすめします。
見逃したくない、腹痛に伴うサイン
腹痛そのものだけでなく、一緒にあらわれるサインも、重要な手がかりになります。
- 黄疸(皮膚や白目が黄色くなる):胆管が詰まる病気など、肝臓・胆道の異常を考えます。発熱を伴えば、緊急の対応が必要なことがあります。
- 血便・黒い便:消化管からの出血を考えます。黒くてドロッとした便は、胃など上部からの出血のことがあります。
- 嘔吐が止まらない・お腹が大きくはる:腸閉塞などを考えます。
- 発熱:感染や炎症のサインです。
- 尿が出ない・血尿・排尿時の痛み:泌尿器の病気を考えます。
こうしたサインがある場合は、腹痛が軽く感じても、軽視せずに受診してください。
痛みの感じ方からわかること
お腹の痛みには、感じ方に違いがあります。
内臓そのものから起こる痛みは、「お腹の真ん中あたりが、なんとなく痛む」「差し込むように、強くなったり弱くなったりする」といった、場所がはっきりしない痛みとして感じられることが多いものです。一方、炎症が広がって、お腹の壁(腹膜)が刺激されると、「ここが痛い」と場所がはっきりし、押したり動いたりすると強く痛む、持続的な痛みになります。
たとえば虫垂炎では、はじめは場所のはっきりしない痛みが、進行すると右下腹部のはっきりした痛みに変わっていきます。こうした痛みの変化も、診断の手がかりになります。
当院での対応について
新高円寺クリニック(東京都杉並区・新高円寺駅徒歩2分)では、腹痛の診療に対応しています。問診・診察に加え、血液検査・超音波・CT・レントゲン・内視鏡などを用いて、お腹の中のさまざまな原因を確認します。CT検査は当院で可能なため、その日のうちに詳しく調べられます。院長は救急の現場での経験があり、緊急性の見きわめを重視しています。手術や緊急の処置が必要と判断した場合は、速やかに適切な医療機関へおつなぎします。
「お腹が痛い」「繰り返す腹痛が心配」「健診で指摘された」といった方も、お気軽にご相談ください。ただし、激しい腹痛や、冷や汗・吐血・血便などの危険なサインがある場合は、ためらわず救急車(119番)を要請してください。
よくある質問
Q. 腹痛のとき、市販の痛み止めを飲んでもよいですか? A. 軽い痛みであれば使うこともありますが、強い腹痛を薬で抑えると、虫垂炎などの発見が遅れることがあります。強い・続く痛みは、薬でごまかさず受診しましょう。
Q. お腹のどのあたりが痛いと危険ですか? A. 場所だけで危険度は決まりませんが、突然の激痛、お腹が硬い、冷や汗を伴うといったサインは、場所にかかわらず緊急です。
Q. 繰り返すお腹の痛みも受診したほうがよいですか? A. 繰り返す腹痛の背景に、胃腸の病気などが隠れていることがあります。一度、原因を確認しておくと安心です。
Q. お腹を温めると楽になりますが、温め続けてよいですか? A. 軽い胃腸の不調では温めて楽になることもありますが、原因によっては適さない場合もあります。強い痛みや続く痛みは、温めるより受診を優先しましょう。
Q. 下痢のとき、下痢止めを飲んでもよいですか? A. 感染性胃腸炎では、下痢止めで菌や毒素を体内にとどめてしまうことがあります。自己判断で使わず、症状が強い場合はご相談ください。
Q. お腹(みぞおち)が痛いとき、ロキソニンなどの痛み止めを飲んでもよいですか? A. ロキソニンなどの一部の痛み止め(非ステロイド性抗炎症薬)は、胃を荒らして、胃炎や胃・十二指腸潰瘍を起こしたり悪化させたりすることがあります。みぞおちの痛みの原因が胃潰瘍などの場合は逆効果になることがあるため、腹痛に対して自己判断で使うのは避け、原因を確認しましょう。
Q. 健診の腹部超音波で指摘されました。受診したほうがよいですか? A. はい。指摘された内容を確認し、必要に応じて追加の検査を行います。結果をお持ちのうえ、ご相談ください。
Q. 痛みが治まったら、受診しなくてよいですか? A. いったん治まっても、繰り返す場合や、強い痛みだった場合は、原因を確認しておくと安心です。とくに、痛みの後に黄疸や血便などのサインがあれば受診してください。
Q. ストレスでもお腹が痛くなりますか? A. はい。ストレスや緊張で腹痛や下痢・便秘が起こることがあります(過敏性腸症候群など)。ただし、まずはほかの病気がないか確認することが大切です。
まとめ
- 腹痛は原因が非常に幅広く、中には命に関わる病気が隠れていることがある
- 突然の激痛・板のように硬いお腹・冷や汗・吐血や血便などはすぐ救急車(119番)
- 痛む場所・痛み方・伴う症状が、原因を考える手がかりになる
- 虫垂炎・腸閉塞・膵炎・胆管炎・結石・子宮外妊娠などは急いで対応が必要
- 検査は血液・超音波・CT・内視鏡などを組み合わせる(当院はCTが可能)
- 強い腹痛を痛み止めでごまかさない、下剤を安易に使わない
お腹の痛みで心配なことがあれば、お気軽にご相談ください。
診療科目:内科・外科・整形外科・消化器科・呼吸器科・性感染症科・アレルギー科・往診・在宅医療 所在地:〒166-0003 東京都杉並区高円寺南2丁目11−3 麻吉ビル2F(新高円寺駅2番出口より徒歩2分) 電話:03-5377-5388 ご予約:WEB予約・LINEからも承っています